2019年 秋の講演会
    憲法9条と自衛隊
 
 
 
11月16日(土)に東京新聞の半田滋さんを招いて『憲法9条と自衛隊』「安保法制下で進む先制攻撃できる危険な自衛隊」をテーマに講演会を開催しました。
最初に恒例となった九条の会と当会の紹介をパワーポイントで行いました。
続いて登壇した半田さんは、

・安保法制のもとで、自衛隊が「専守防衛」を大きく逸脱してきた
・トランプ大統領の言いなりに、先制攻撃できる武器・装備を爆買いしている
・安倍改憲の狙いは、フルスペックの集団的自衛権の行使と多国籍軍への参加に踏み切ること

など、シビアな話の中にも笑いを誘うお話に、安保法制と安倍改憲の危険性の認識を深めることが出来ました。
参加者は124名で、カンパは約2万円、賛同署名は3筆、請願署名は25筆寄せられました。

 


            半田さんの講演要旨
 *安倍政権下で軍国化が進む
安保法の強行採決から3年7ヶ月もたつが、今のところ、日本は戦争に巻き込まれていない。
これは、アメリカが戦争していないだけで、アフガンの時は、自衛隊が9年間も洋上補給をやり、イラク戦争の時は、23万人もの米兵を輸送した。そのつど、特別措置法を作って対応したが、安保法はそれを、恒久法として認めたものだ。トランプが大統領の2期目に入って、再び戦争を始めたら、安保法は米軍のお手伝いのために使われる。

*国家安全保障会議(2013年設置を閣議決定)
首相、官房長官、外務大臣、防衛大臣の4大臣会合を常設し、あわせて、特定秘密法を制定し、国に都合の悪いことは、発表させない仕組みを作った。また、国家安全保障戦略で、守るべき国益として、文化と伝統を掲げた。安倍政権は政権をとってすぐ、教育基本法を改定し、愛国心を中心にすえた。国難にあっては、ひとり一人の権利より、国益を優先するという考えである。

*防衛大綱
防衛大綱は自衛隊をどうしていくかの方針を示したもの。
かつての76大綱が、「基盤的防衛力」を掲げていたころは、「小規模戦闘にそなえる」として、それ以上の事態では、米軍に頼るとしていた。
13大綱
中国が台頭してきたので、憲法解釈を変え、集団的自衛権の行使を閣議決定で認め、北朝鮮がらみで米軍を守ることが出来る自衛隊とした。
18大綱
事実上の日米の一体化として、専守防衛を放棄した。初めて国益という言葉が入った。16年の安保法の施行をうけ、軍事への傾斜を強めた。憲法に基づく専守防衛から逸脱する空母の保有。
護衛艦「いづも」を空母化しF35を載せられる攻撃型空母とする。
長距離戦略爆撃機の導入
大陸間弾道弾の導入
イージス・アショアの導入 
イージス・アショアの電磁波が、癌や白血病を引き起こすとの懸念や、敵の攻撃を受けやすくなるなどの理由で、設置の候補地となっている秋田市や、萩市では、反対が起こっている。 
また、ロシアも配備を警戒して、配備するなら、北方領土は返さないと言っている。

安保法で実施された自衛隊活動
南スーダンのPKOの駆けつけ警護、宿営地の共同防護
米軍防護(対北朝鮮対策として)で武器が使えるようになった。
イスラエル・エジプト両軍の停戦監視活動をする。

南シナ海における日本単独、日米共同、多国間訓練への参加。日本は進んで、米中対立に巻き込まれる意志をしめしている。
イージス・アショアを配備することによるミサイル攻撃基地としての活用策の浮上。

*米国製品の爆買
トランプが大統領に当選してすぐ、安倍首相が、アメリカに飛んでいって、言われたことは、「アメリカ製品を買え」ということだった。その結果、F35戦闘機、イージス・アショア、オスプレイなど米国製兵器の爆買になっている。
日米貿易交渉でも農産物の関税はTPPと同水準に引き下げられたが、米国が日本の自動車関税をゼロにするかは先送りとなり、関税をかけられる余地がある。
安倍政権は「ウィンウィンの結果だ」と言うが、日本にとっていいことは、一つもなかった。

核兵器禁止条約についても日本は、米国の核の傘の下にいるので反対の立場をとっている。

*安倍改憲の狙い
自衛隊を憲法に明記することによって、違憲との批判がつよい安保法を合憲化し、次の段階で自衛隊を制限のないフルスペックの集団的自衛権の行使と多国籍軍への参加に踏み切ることにあるのではないか。
自衛隊の軍隊化をとめるには。
改憲を阻止するだけでは十分ではない。政権を交替し、安保法を破棄するまでは、まともな日本には戻れない。

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 立て看板  登壇した半田さん
   
 半田さん 「安保法制は、、、」  参加者のみなさん








 以下は開催前の案内です

2019年   秋の講演会
    憲法9条と自衛隊
 
  講師:半田 滋
 
 
 
今年の講演会は、東京新聞論説兼編集委員の半田滋さんに、
「憲法9条と自衛隊」
「安保法制化で進む! 先制攻撃できる危険な自衛隊」をテーマで講演していただきます。

半田滋さんは、長年防衛庁時代から防衛省を取材し続けてきた方です。
安倍改憲の危険性も語っていただきます。

ぜひ、知人、友人の方をお誘いください。


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